新入社員41人。
2カ月間のオンラインセミナーで“新しい働き方”の土台ができた。

株式会社アグレックス

研修コース 新入社員研修

株式会社アグレックスでは、2017年度から新入社員研修をアイティ・アシストが連続して担当しています。2020年度はZoomを効果的に使い、オンラインセミナーを2カ月、集合研修を1カ月、合計3カ月間に及ぶ新人研修を実施しました。インタビューでは、感染症対策を実施したうえで、人事部のお二方と実際に研修を受けた新入社員2名から率直な感想を伺いました。

研修の概要

研修名

新入社員研修

特徴

オンライン・オフラインのハイブリッド形式の新入社員研修を実施。Zoomを使ったオンラインセミナーでは、ビジネススキルの習得からITの基礎やJavaプログラミングなどを講師からレクチャーを受けた。集合研修では、チームに分かれてシステム開発のプロジェクトを実施。いずれも新人たちが研修を「自主運営」をする点が特徴だ。

目的

ITスキルの向上と、状況を把握して自発的に働く姿勢を身につける。経験者・未経験者問わず、エンジニアとして必要な一定の技術レベルを身につけることを目的としている。

対象

新入社員41名

日数

3カ月間

新入社員研修をオンラインセミナーに切り替えて実施

「2018年夏の内定者教育から、アイティ・アシストとは一緒にオンラインセミナーを実施していました。そのときからオンラインセミナーの有効性を感じていて、新人研修をオンラインに切り替えることに躊躇はありませんでした」(原嶋さん)

「オンライン化のきっかけが感染症対策だということにネガティブな考えもありましたが、オンラインのほうが適したカリキュラムがあるというのが、新しい発見でした」(井野さん)

— 2020年度の新人研修につきまして、オンラインセミナーの導入の経緯と率直な感想をお話ください。

人事部 原嶋 教之さん 以下、原嶋さん
まず、新型コロナウイルス感染症の影響が出始める前から、アイティ・アシストと一緒にオンラインで内定者研修を実施していました。私どもがZoomというWeb会議システムの存在や基本操作を教えてもらったのもアイティ・アシストからでした。
そういった背景もあって、2020年は感染症対策が必要な状況となっても、新人研修をすぐさまオンラインセミナーへと切り替えることに不安はありませんでした。
具体的には、4月・5月の約2カ月間はオンラインで、外出自粛要請期間が終わった6月は出社して集合研修とし、ハイブリッド形式で実施しました。

人事部 井野 那留美さん 以下、井野さん
2020年度は「感染症対策でオンライン化する」という背景がありましたが、結果的にはオンラインセミナーのメリットが非常によくわかる着地となり、満足しています。 新人研修後は、社内の階層別研修などもオンラインに切り替えていきました。2020年度上期では85%、下期では95%がオンラインで完結できるようになっています。 新人研修が社内におけるオンラインセミナー定着の要因となったことは間違いありません。

— オンラインセミナーのメリットはどのようなところだと感じましたか?

原嶋さん)オンラインセミナーでは、情報共有とレスポンスのつまずきがなかったことにいい意味で驚きました。ほぼ完璧と言えるほど、全員が同じ認識でセミナーを進行できましたから。 例年、集合研修では、新人同士の情報共有がうまくいかないことが多々あったのですが、オンラインですと、人事や講師たちから新人達への要望に対して、想定していたよりも遙かにレスポンスと情報共有がスムーズで、まったくストレスがありませんでした。対面での口頭による情報伝達がうまくできないことから、新人達が工夫してGoogleスプレッドシートのような情報共有ツールを積極的に活用したことが功を奏しました。

Zoomを活用したオンラインセミナーは全員の表情が見えて、集中して取り組むことが可能。また、提出物管理などはGoogleスプレッドシートで共有すると情報を一元化でき管理もしやすい。

新人研修の集大成「成果報告会」はZoomを通じて、各拠点の先輩に向けてプレゼンを実施。集合研修時よりも多い60名近くもの先輩社員からエールが届けられ、新しい研修の形として定着化につながった。

— 自宅からオンラインセミナーに参加できることについて、どのような反応が得られましたか?

井野さん)通勤時間がない分、学習時間が格段に増えました。特に今年は外出自粛期間という特別な理由もありましたが、週末も自主学習に費やす人もいましたし、Zoomを使って新人同士で教え合う姿も見られました。 そう考えると学ぶ時間が多くとれたことも、場所を選ばずに参加できるオンラインセミナーのメリットだったと感じています。

主体性を持った人材へ育成するアイティ・アシストの「自主運営」

「今の若い世代は順応性があり、オンラインに対する抵抗もありませんから、指摘するところがないくらいオンラインでの立ち居振る舞いができていました」(井野さん)

— オンラインセミナーでの自主運営の様子について教えてください。

原嶋さん)新人の自主運営というのはアイティ・アシストの研修の特徴のひとつです。
企業の人事担当者の集まりに行きますと、「セミナー運営が新人にできるんですか?」と驚かれることが多くあります。はじめは私たちも、オンラインセミナーで実現可能か手探りでしたが結果的に問題なく、今年も成功できたと感じています。

井野さん)具体的には、研修で使う資料の準備をする、翌日の段取りをする、など新人たちだけで考えて実施していました。 研修ではどれだけ失敗して学びにするのかが重要です。まずは新人たちが考えて取り組めるようにアイティ・アシストには、そのマインドと仕組みをつくっていただきました。

原嶋さん)学校の勉強では“講義を聴く”という形式が多いため、社会人になってすぐは基本的には受け身のスタンスが多いです。それは別に彼らが悪い訳ではないので、あえて研修カリキュラムに自主運営というスタイルを取り入れて最初に壊してみることが、社会人になるうえで大切なのではないでしょうか。
そういった意味で、自主運営は、主体性を持った人材へ育成できるものだと確信しています。 また、配属後も仕事に取り組む積極的な姿勢も現場から評価されています。

オンラインセミナー開催に向けて事前準備したこととは

「オンライン・オフラインの相関はわかりませんが、新人たちが助け合いながら学んでくれたおかげで、想定以上の結果が得られました」(原嶋さん)

— オンラインセミナーを開催するにあたって、どのような事前準備がありましたか?

原嶋さん)まず、オンラインセミナーに向けた心構えとして、私たちも、新人たちも「新しい働き方を学べる機会」とポジティブに捉えることを徹底しました。このマインドの持ち方は大切だと思います。 カリキュラムについては、2月の時点でオンラインにすることを決定し、それに合わせて練り直しました。オンラインということで集合研修と同じスピード感では無理があるので、ゆっくり進めて、習得のゴールを9割、最悪7割くらいと予想していました。

— オンラインセミナーの習熟度は、例年と比較してどのような成果でしたか?

原嶋さん)実は習熟度が数値化できるカリキュラムごとのテストでは、昨年よりも10点ずつ平均点が上がりました。これは学習時間が長くとれて、新人同士の自主学習の時間ができた結果でしょう。 講師が教えられる時間は限られていますから、学生時代から技術的な勉強をしていた人が中心になって勉強会を開催していました。 チームとして成果を出すためにはひとりが頑張ればいいというものではありません。この経験を通じて、チームで仕事をするという大切な学びにもつながっていると感じています。

— オンラインセミナーの講師たちの対応はいかがでしたか?

井野さん)講師のみなさんもオンラインを活用することに長けていました。それも想定以上の結果につながった要因でしょう。

アイティ・アシストは、新しい働き方に必要なスキルを提供

— アイティ・アシストのオンラインセミナーの対応力はいかがでしたか?

井野さん)研修のはじめに、Zoomの操作説明を交えながら「オンライン上でのコミュニケーションはこういう立ち振る舞いをしていこう」という、新しい働き方に必要なスキルを時代に先駆けてマスターするためのオリエンテーションを実施していただきました。それはオンラインセミナーを受講するうえでも、今の時代に社会人として働くうえでも重要なことだと思っています。 研修会社のみなさんも必要に迫られてオンライン化をしていますので、正直オンラインに苦手意識を持っていらっしゃる研修会社もあります。そんな中でも、アイティ・アシストは、オンラインセミナーを安心してお任せできる会社だと確信しています。

「現状維持は停滞です。ビジネスパートナーとして毎年新しいことにトライして、よりよい新人研修をつくっていきましょう」(原嶋さん)

「アイティ・アシストはいつも率先して情報を提供してくださり、どのような状況下でも価値あるセミナーを実行してくれる会社です」(井野さん)

— アイティ・アシストはどのようなセミナー会社ですか?

原嶋さん)アイティ・アシストは、「ともに新しいことに挑戦できるビジネスパートナー」ですね。 アイティ・アシストには、2017年の新人研修からお願いしています。グループ会社のクオリカさんからの紹介でした。 私が育成を担当するようになったタイミングで「今後のアグレックスにとって必要で、しかもアイティ・アシストがやりたい研修を提案してください」とお願いしました。そうしたら、「わかりました、振り切っていきます!」と、これまでとは違った新しい提案を考えてきてくださったのが印象に残っています。 会社として、業界として、ちょうどここ数年が変革期でもありまして、新人研修も新しい取り組みが必要だと考えています。現状維持は停滞ですので、毎年新しいことにトライできて、しかも一緒に伴走してくれるパートナーとして絶大の信頼をしています。

井野さん)私は非常に「スマートな会社」という印象です。育成を担当していると複数の研修会社とやりとりをするんですね。その中でもアイティ・アシストは段取りもしっかりしていますし、当日の運営や役割分担も明確で迷うことがありません。 それから、カリキュラムの骨子はありますが臨機応変なところにも助けられました。新人研修でも新人の動きを見て、5月上旬に急遽チームビルディングのカリキュラムを入れてくださったんです。こちらのコミュニケーションの課題を見越して、機転を利かせてカリキュラムを変更し、新人たちの相互理解のきっかけを提供してくださったのも「さすがだな」と感じました。

これからの新人研修はハイブリッド形式が主流に

— それでは最後に、今後の新人研修に向けた期待をお願いいたします。

原嶋さん)新人研修期間の3カ月は、どれだけ失敗をして学びの機会を得られるか?が重要です。これからも私たち人事担当者と新入社員の伴走者として、人材育成のゴールに向かって自主的な行動や学びをサポートしてください。 また、これから先、各種研修も働き方もハイブリッドになることは間違いありません。テレワークは継続していきますので、また新しい何かを取り入れながら、さらにバージョンアップさせていきましょう!

井野さん)原嶋さんと同じく、オンラインとオフラインをうまく組み合わせて、社会人デビューに順応させていける方法を考えていきたいと思います。 2020年の経験を踏まえ、来年以降もともに壁を乗り越えていきましょう!

新入社員にインタビュー

— オンラインセミナーを受けて、一番の学びは何ですか?
配属後、部署内のオンラインミーティングは私がまとめ役

石川 皓貴さん

「2020年度の新人研修はオンラインで実施する」と聞いたとき、正直不安でいっぱいでした。Zoom自体もそれほど使った経験がなかったですし、通信環境や設定にも自信がありませんでした。ですが、その分「置いていかれないように精一杯やろう」という意欲も湧いてきて、分からないながらも必死で勉強をしていきました。

配属後、チームでオンラインミーティングがあったんです。各拠点の先輩たちが30名ほど参加してくださいました。

私がそのミーティングのまとめ役になり、Zoomの設定など率先して担当しました。ほかにも、Zoomを使って資料を共有し、話し合いながらリアルタイムで資料を制作・調整していく方法などもレクチャーしました。

先輩たちにもこのスキルをお伝えして同時に作業してみると、誰ひとり知らなかったそうで「めちゃくちゃいい方法だね!」と喜んでいただけました。それ以来、「今年の新人は、先輩社員の誰よりもオンラインスキルに長けている」と言っていただくことが多く、配属してからすぐに仕事のやりがいを感じています。

ハイブリッドの研修体制でオンライン・オフラインの利点を体験

舟橋 茉央さん

オンラインセミナーをしていると、じつはオフラインよりも情報伝達・共有がしやすいという発見がありました。オンラインでは、Zoomの共有画面を見るのが大前提として話が進んでいくじゃないですか。なので、みんなの意識が集中しているのがわかって、話し合いがしやすいのが意外な発見でした。

例えば、提出物の管理もGoogleスプレッドシートにまとめて皆で共有したので、提出した・していないが一目瞭然で、抜け漏れがないんですよね。

一方で、集合研修(オフライン)では大分ギャップがあって、オンラインでできていたことがまったくできなくなってしまったんです(笑)。話し合いをしても話が前に進まず、情報伝達は漏れがありましたし…。オンライン・オフラインのメリット・デメリットがよくわかりました。

学生時代の友人は、入社以来、会社から本が送られてきて夕方にレポートを提出するだけで、オンラインになっても新人同士で話す機会がなかったと聞いています。同期に知り合いはいないし、現場でOJTに入っても上司しか会社で話す人がいないと……まわりの友人と比較すると一番満足いく新人研修を受けられたと、アグレックスにはとても感謝しています。

取材日時:2020年10月
※ 文中に記載されている数値など情報は、いずれも取材時点のものです

アグレックスは、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)、SS(ソフトウェアソリューション)、SI(システムインテグレーション)を柱とする総合情報サービス企業です。1965年の創業以来、半世紀にわたり、大量のデータを抱える企業の煩雑な業務処理を一手に引き受ける独自のアウトソーシングビジネスを中心に事業を展開し、その後システム開発・運用へとその領域を拡大してきました。アグレックスは、「ヒト×テクノロジーによるビジネス加速力」を活かし、お客様に最適なソリューションを提供しています。