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デジタル教材の導入で1,194,930枚以上の用紙削減を実現しました

2023.01.23

アイティ・アシストでは、これまで印刷して配布していた教材のデジタル化を2021年度から本格的に進めています。
3ヶ月の新入社員研修を受講するとなると両手では抱えきれないほどの量のリング製本された教材が一人ひとりに配付されます。ビジネスマナーからシステム開発演習まで一貫して担当することの多い私どもでは、一人あたりA4用紙2,414枚(2021年換算)になります。これはあくまでテキストだけの枚数であり、その他演習のワークシートや受講者がプリントアウトした演習成果物などの印刷物を含めるとそれ以上でした。


そこでデジタル教材を数年前から導入することを検討していましたが、一番ボトルネックになったのは「著作権のある教材を管理すること」でした。弊社教材の95%がオリジナルのものであり、その著作権をどのように管理するかがポイントになっていました。
じつは私どもが把握した限りでも、配付した教材の内容をそのまま複製して、社内の教育やインターンシップなどで利用するという著作権違反が、数年に一回のペースで起きていました。偶然発覚したのですが、これは氷山の一角でしかありません。

教材は弊社(や講師)のノウハウが詰まっています。環境問題も重要ではありますが、ノウハウの詰まった教材の著作権を守るのも私どもの重要なミッションであるため、その両方を実現する様々な仕組みやアプリケーションを検討してまいりました。

2021年度にやっと著作権管理ができるアプリ(有料)を見つけ、お客様数社にお声掛けして、そのうちの一社の新入社員研修で試験的に導入することが決まりました。弊社から受講者には10インチのAndroidタブレットを無償で貸出し、その中にアプリをダウンロードして閲覧する形式でデジタル化を実現しました。


紙の方が・・という声も出てくるかと思いましたが、デジタルネイティブな新人ということもあってか、賛成の声の方が圧倒的に多く、研修終了後のアンケートでは82%の方が「デジタル教材の方が良い」と回答していました。

「検索機能があって、すぐに調べることができる」
「大量の教材を持ち運ばなくてよいのでラクだ」
「忘れ物する心配がなくてよい」
と言ったコメントがその理由です。

一方で“紙”の教材の方が良いと回答した方のほとんどは「メモ書きできない」「線が引けない」など書き込みができないことを課題に挙げていました。
ただ、その当時できなかった書き込みもアプリの進化によって現在ではできるようになり、書き込みごと保存して見返せるため、現在では、デジタル教材へ本格的に舵を切るようにしました。

2022年度の新入社員研修では9社が導入に賛同いただき、495人の新入社員がデジタル教材を使い、ペーパーレスな研修を実現いたしましたA4用紙に換算すると1,194,930枚以上の削減で、積み上げるとビル37階分に相当します。このデジタル教材化によって環境面で大きな貢献ができました。

現在は規模の大きい(印刷物の多い)新入社員研修から取り組んでいますが、1日や2日といった単発の研修でもデジタル教材をテスト導入しております。それは次回。