考える力の育成

『考える』とは何かを学び、『考える』トレーニングを徹底して行う!
考える力育成研修が生まれた背景

数年前、新人研修を終えて研修ご担当者様や講師と振返りを実施していた時に、オヤっと疑問を感じることがありました。それはその年の新人の印象について聞いている時で、「熱心に研修を受講し、課題には一生懸命で、協調性も高い。」「言われたことは、きちんとできる。」「素直で反発もない。」とのコメントがどのお客様からもあがりました。その反面、「規格外の新人が減った。良くも悪くも、平均的。とんでもない新人がいない。」「演習でもっともらしい答えは出すが、自分なりの答えはない。」「正解を聞きたがる。」などのコメントもありました。巷ではまだ「ゆとり世代」や「デジタルネイティブ」など、この世代を揶揄する言葉が浸透していない頃で、本当にその影響だろうか?と考え始めていました。

ちょうどそんな時に、某大手SIerの研修ご担当者様から、「若手に“脳みそから汗が出るほど考える”ような教育を行いたい」のと相談を受けました。既存のロジカルシンキングのような研修ではなく、本質的に深く考えさせるような、どこにもない教育を実施したいので相談にのって欲しいとのことでした。背景には、私どもが感じている疑問と同じような感覚が、その研修ご担当者様にもあったことがその後の打合せのなかでわかりました。

まず私たちは、新人の傾向を深く分析し、なぜ上記のようなコメントが出るのか仮説を立てて考えました。そうすると、やはり「ITの発展」と「正解指向の学校教育」の2つが影響を及ぼしているとの結論に達しました。特に前者のITの影響は深刻で、Google、Yahoo!といった検索エンジンやWikipediaの利用が思考する機会を失わせている可能性があると仮説が立ちました。つまり、生まれた頃からITに囲まれて育ったこの世代は、何かわからないことがあるとすぐにITを使い調べることが常態化しており、ヒット件数が多いことが「正解」であると知らず知らずのうちに刷り込まれているという仮説でした。検証すると、仮説を立証する事象が多く見られました。また、何かわからないことがあったときに生じるモヤモヤ感に対する耐性が弱いこともあわせてわかりました。

この仮説検証をもとに、研修のなかでどのようにして新人の彼らに「深く考えてもらい、それを常に意識させるか」を研修ご担当者様と講師、コーディネータが一緒になり検討しました。単なるロジカルシンキングではなく、本質的に考える教育とはどのようなものかを、そしてどのようにマスター(意識)させるかを考え、この研修が生まれました。

カリキュラムの特徴

まずは受講者に「自分たちにはこのような傾向がある」ことを認識してもらうことが重要であると考え、また今後のIT業界で活躍するには「考える力」が必要であり、それが他者との差別化、つまり付加価値を生む源泉になることを認識してもらうマインドチェンジを冒頭に置いています。あわせて「考えなくなった」のは、彼らが悪いわけではなく、単に環境がそうさせただけであることを強調するように心がけています。さらに、常に考えることを意識できれば、素晴らしいチャンスが得られることを、最新ITビジネスの事例を挙げて実感してもらい、この研修の動機付けとなるようにします。

動機付けの後、次は正解のない小演習に取り組んでもらい、自身に「考える」クセが付いていないことを痛感してもらいます。受講者が出したもっともらしい答えに対して、講師が質問を繰り返し、それを支える理由(論理)が破綻したり、そもそもその理由を考えていなかったりと、本人たちに「考える」難しさを実感してもらいます。

その後も大小すべての演習でこのパターンを繰り返し行うようにして、お客様のオーダーである“脳みそから汗が出るほど考えさせたい”を実現し、また受講者は答えが形(論理的でかつ価値のあるアイディア)になっていく経験を通して「考える」ことによる可能性と大切さに気付くようにします。
考えるためのステップ

アイティ・アシストでは考えるためのステップを見える化し、このステップで考えを深めていくように演習を進めます。なお、研修では検証する手段がない場合があります。その場合、検証のステップは外して(許可して)進めて、他の仮説との関係が論理的か、仮説を支える理由は論理的かなどを、講師が突っ込みを入れます。このステップは、何度も繰り返しているうちに自然と定着していきます。

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